匠たちの祭典がやってきた。ボートレース徳山では6月18日から「G3マスターズリーグ第3戦」が開催される。マスターズリーグは45歳以上の選手だけが出場できるベテランたちの戦い。優勝者にはマスターズチャンピオンの優先出場権が与えられる。徳山でのリーグ第3戦にはA1勢から今村豊（山口）、山室展弘（岡山）、平石和男（埼玉）、倉谷和信（大阪）、川崎智幸（岡山）、山下和彦（広島）、大神康司（福岡）、立間充宏（岡山）、林美憲（徳島）、岡瀬正人（岡山）、一宮稔弘（徳島）が参戦。長年培ってきた熟練の技をぶつけ合う。
V候補筆頭はもちろん地元の今村豊だろう。これまでマスターズチャンピオンで8優出3Vという圧倒的な実績。名人戦線を引っ張ってきた。マスターズリーグは今回が初参戦。地元で優勝を飾って来年のマスターズチャンピオン（開催地未定）の優先切符を確保したいところだ。徳山では3月の一般戦「すなっちスプリングカップ」で優勝、5月のG1徳山周年で優出6着と近況好走が続いている。徳山34回目の優勝なるか注目したい。
対抗一番手は倉谷和信か。今年9節走って6優出1Vというコンスタントな活躍ぶり。今年の勝率6.95は今節出場メンバーのなかでトップの数字だ。今年平均STコンマ13をマークするなど、56歳となった今なお衰える気配はまったくない。また徳山は2Vの実績があって水面相性にも不安なし。必ずV争いを顔を出してくるだろう。
その他にも徳山周年2Vを誇る山室展弘や、マスターズリーグ優出4回の実績がある平石和男、徳山2節連続優出中の林美憲、4月の津マスターズチャンピオンで準優出した立間充宏、昨年6月の徳山戦「日本財団会長杯争奪戦」で当地初Vを飾った岡瀬正人、マスターズリーグV歴を持つ川崎智幸と一宮稔弘、記念戦線でも存在感を見せ続けている山下和彦、5月の大村戦で優勝するなど近況リズムを上げてきた大神康司らがV戦線をにぎわしそうな存在か。
A1勢以外では大庭元明（福岡）が楽しみだ。今年6優出1Vと近況好調で、前期勝率6.58で8期ぶりのA1級復帰が決定。また4月の徳山戦「日本財団会長杯争奪戦」で優出6着の活躍を見せたばかりだけに水面攻略に自信ありだろう。

（データはすべて6月2日現在。カッコ内は所属支部）

上瀧和則は11年3月に日本モーターボート選手会の副会長に就任し、それにともなって現役レーサーとしての活動を事実上休止。12年6月には選手会長となり、現在もその職を務めている。これまで選手会の役員となった選手はレースに出場しないのが慣例だったが、上瀧は会長職と現役選手を兼業することを決断。5月の下関戦で本格復帰を果たした。
復帰1走目に落水を喫するなどブランクの影響は隠しきれなかったが、8走目には5号艇でインを奪って逃げ切る上瀧らしいレースで復帰後初1着をマーク。徐々にレース勘を取り戻し始めている。
徳山での「G3マスターズリーグ第3戦」は復帰3節目。09年以来となる約11年ぶりの徳山参戦でどんな走りを見せてくれるのか楽しみだ。

（データはすべて6月2日現在。）