広島県呉市に「ボートレースチケットショップ呉」がオープンしたのは92年12月24日。その29周年を祝うのが「BTS呉開設29周年記念 山口新聞社杯争奪戦」だ。6日間シリーズの男女混合戦にA1勢からは今村暢孝（福岡）、吉田一郎（長崎）、野澤大二（東京）、石渡鉄兵（東京）、畑和宏（広島）、中村亮太（長崎）、竹田辰也（山口）、永田啓二（福岡）、西野翔太（広島）が参戦する。
V争いを引っ張るのは石渡鉄兵か。今年の勝率6.81は今節出場メンバーのなかでトップの数字だ。石渡は17年にG2徳山MB大賞で優出するなど当地4優出の実績があるが、意外にも徳山V歴はゼロ。まだ優勝していない水面は徳山と唐津の2場だけとなっているだけに、ここで徳山初Vを飾って24場制覇に王手をかけたい。
地元のエースを担うのは竹田辰也だ。近況は記念戦線でも見せ場を作っており、9月の宮島周年では予選14位、10月の多摩川周年では予選13位に入って準優出する活躍。G1初優出を飾る日もそう遠くなさそうな気配だ。リズム上々で地元戦を迎えるだけに、今節は何としても優勝を手にしたいところ。竹田は徳山通算17優出0Vで、なぜかこの水面では優勝に見放されてきた。待ちに待った瞬間が今節訪れるのか。
吉田一郎も楽しみだ。今年に入って4月の大村戦、6月の大村戦、9月の鳴門戦と3Vをマークする活躍。53歳となった今なお健在ぶりを存分に見せている。徳山は通算16優出2Vと相性上々。V争いを沸かせる走りを期待したい。
その他では01年に徳山周年で優勝するなど当地16優出5Vを誇る今村暢孝や、前期勝率6.21で23期ぶりのA1級復帰を果たした畑和宏、徳山2Vの実績がある野澤大二、9月の平和島戦で約1年6カ月ぶりの優勝をマークした永田啓二、10月に芦屋戦と大村戦で連続優出を飾るなど近況リズム上昇中の西野翔太らに注目したいところ。
またA1勢以外にも9月の徳山ヤングダービーで優出した下寺秀和（広島）と妻鳥晋也（香川）や、SGタイトルホルダーの矢後剛（東京）と高橋勲（東京）、徳山4Vの福田雅一（香川）ら見逃せない選手がズラリ。女子の日高逸子（福岡）や佐々木裕美（山口）らにも期待したい。

（データはすべて10月24日現在。カッコ内は所属支部）

129期生が9月にボートレーサー養成所を修了。山口支部にも一人のルーキーが加入した。2003年10月11日生まれの18歳、寺田空詩（てらだ・くう）だ。
寺田祥の三女として注目を集めるなか養成所に入所し、一年間の訓練を耐え抜いてリーグ戦勝率3.68の成績で無事に卒業。この「BTS呉開設29周年記念 山口新聞社杯争奪戦」でデビュー戦を迎えることになった。二世レーサーとして父の背中を追う戦いがここからスタート。どんな船出を見せるのか注目したい。

（データはすべて10月24日現在）